画家 軽部武宏の日記

画家 軽部武宏の最新情報

ミツユビハコガメのターマス

甲長113mm、体重351g、2013CB

ハコガメコーナーに行くと、真っ先に足元に近寄ってくる。

顔も甲羅も地味なのだが、まんまるの形が二重丸。

指と餌の区別がつかない亀共が多い中、きちんと手から餌を見分けて食べる。

一寸賢そうな目付き、でも、やはり亀は亀。

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トウブハコガメの橙

110mm、268g、2014CB

大食いで成長早く、2013CB軍団にサイズが追いつく。

食意地が張り過ぎて他の亀が食事するのが気に入らないのか、満腹後も餌皿前から離れずよく邪魔をしている。

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船浮集落

割高、混み々の大型連休が終わった頃、西表島に向かった。と言っても目指すは陸の孤島の船浮集落。連休とか関係なく訪れる旅人は少ない。この時期、沖縄奄美地方には早い年だと台風1号がやって来るので、低気圧の北上タイミングによっては旅程がメチャクチャになる。まあ、現地での旅程変更も旅の醍醐味という考えなので、命に関わるような危険な状況でない限りそれなりに楽しめる質ではある。その時は「こりゃひでぇな、ありえねえ」としか感じない出来事も、東京に戻ってから例えば移動中の電車の車窓から排ガスで埃色に染まったビルの屋上バルコニーに干された洗濯物が春の大風に健気にたなびくのを眺めている時に「あれはあれで案外悪くない」などとふと思い出したりする。

石垣港から大原港へ。大原港でレンタカーを借りた時点で15時半を過ぎていた。

僕は昔から蛇が怖い。生き物と関わる事を好む人生を送ってきたし、かつて苦手だった種類もヘーキになったり、逆に好きになったり様々だが、何故か蛇だけは中々恐怖心を克服出来ないでいる。西表には毒蛇王ハブ様がいる。亜熱帯の湿気で汗だくになってもビーサンで林道を歩くなんて考えられない。半ズボンで川岸に?有り得ん。そんな訳だから必要以上に足廻りを固めてしまうし、さらに60Lのザックを担いで歩いるもんだから土地の人にはすっかりジャングルを縦走するワイルドキャンパーと勘違いされ「ちゃんと国土地理院の地図、持っとんのか?」と心配される始末。ジャングルに入ったまま行方不明になっている人が何人もいるらしいのだ。

翌朝、白浜発8:35の船に乗るため港まで時速40キロでぶっ飛ばした。イリオモテヤマネコ等のロードキル防止の為、現在島内走行40キロ速度制限を設けている。船浮港から集落を抜け、多種の蝶が舞う林道を歩き、イダの浜に到着。ずっと昔から変わらずそこに在るであろう風景を目の前にすると決まって押し寄せてくるこの感覚。体中の毛細血管が少し捩れてうねり始め、遠い未来と遠い昔を結ぶ景色変わらぬ一本道が出現し、その路上を歩く嬉しさよ。

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がまくん

アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」、

元の英題は「Frog and Toad」。

彩度を押さえた色合いと良質な緩さ、主役の仲良し蛙。

本を手にする度、この組み合わせにはつくづく納得してしまう。

この絵本にあるような素直なストーリー展開表現は自分の中にまだ残っているのだろうか。

反応出来ているという事はまだ有ると思いたいが、表現者としてはきっと色々弄くってしまうんだろうな。

で、Toadはヒキガエルを指す言葉で、“いやなやつ”という意味も有る。

僕の仕事場のアズマヒキガエルのがまくんをご紹介。

大体土の中に潜って寝ているが、腹が減ると前方へ出て来てこちらの様子を伺う。僕の体の動作等の大きな動きには反応しないが、例えば末端に消しゴムの付いた鉛筆を使ってドローイングを描いたりしていると、消しゴムを虫か何かの動きと勘違いし、右に左にと顔を向け睨むのが一寸可笑しい。

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かもめブックスで原画展

「ながぐつボッチャ〜ン」の原画の他小品も展示。

旧作も蔵出して搬入したが、持って行き過ぎてしまった。

折角なので展示する事になり、こんな壁に!

反対側の原画展示面はゆったりしているが、ゾーニング上こうするしかないんだよな。

軽部武宏「ながぐつボッチャーン原画展+小品展」 | かもめブックス

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