あやしい絵本
別冊太陽「あやしい絵本(東雅夫/監修)」届く。
27日頃より書店に並ぶので是非手に取ってみて下さい。
この本では「ながぐつボッチャ〜ン」の絵が表紙、表2、表3に使用され、本項では編集の筒井さんが中身を素敵に解説してくれている。表紙の鯰の絵の背景は元はホワイトなのだが、デザイナーが予想外にパープルでキメてくれた。一層あやしさが増したようで変化が面白い。
スタシスやアリスマンの本も紹介されていて嬉しくなる。懐かしい。20年位経つだろうか、アリスマンが来日した時ペインティングのワークショプに参加し、このチャンスを逃すまいと、描きためていた絵のファイルを隠し持って行き唐突に本人に見てもらった事を思い出した。とても親切に一枚一枚見てくれ丁寧に感想を言ってくれたのだった。係員に怪訝な顔をされながら急かされながらの短い時間だったが、作風とは真逆の優しい笑顔と人柄に魅了された。それから数年後アリスマンのタブローが東京で売りに出される機会があり一番に会場入りしてモンキーシリーズの小さな絵を購入し、今でも大切に持っていて僕の宝物の一つとなっている。
巻末インタビュー記事で清水崇監督が「こっそりどこかに」や「ちょうつがいきいきい」を楽しんでくれているのを知り嬉しくなった。「こっそりどこかに」の映像化!を考えた事があるとの事で、驚嘆した。絵本ならではの自由な余白と速度を映画にする時にも維持出来たとしたらどんな感じになるのだろう?想像が膨らむ。
絵本を通してはイメージが拡張するきっかけを表現したいと思っているのだが、一寸でも油断すると過保護に行き過ぎてしまうか不親切すぎて届かないという状況に陥る。この匙加減は難しく、その時の自分以外の状況や因子によっても左右される。「ながぐつボッチャ〜ン」は編集者、デザイナー、プリンティングディレクター、版元に恵まれた結果出来上がった幸せな絵本だと思う。時が経っても本を開く度、関係した皆さんに対する感謝の気持ちが強く起き上がってくる。
本を閉じた後、まわりの風景や物が変わって見えるきっかけになるような絵本、開く度己の中で違う発見がある絵本、描いていきたい。
雷魚日和
ランニングコース沿いに水路や池があり、水面を覗くのが習慣のようになっている。この時期になると雷魚、関東地方だと殆どカムルチーという事になるが、獲物を探して浅瀬をホバリングしているのをよく見かけるようになる。梅雨の合間の晴れの今朝、久しぶりにワンピースロッドを持ち出し、ノーシンカーワームを葦際にキャスティングしてみた。4投目で64センチの中型がヒット!雷魚はヒット直後の突っ走りは激しいが、途中からすんなりランディングさせてくれる個体が多い気がする。諦めが早いのだろうか。いや、フックオフされた後に地上で左右に体をくねらせ這いまわり水際を目指す一連の動きを見ていると、状況判断が早い図太い神経の持ち主とも言える。
鱗の無い鯰や泥鰌と違って、堅い鱗があるヌメリ感、水彩絵具で表現するのは難しそうだ。魚体に触れた感触が残っている内に佃煮カラーの油絵具でフィンガーペインティングしたくなった。
ミツユビハコガメのターマス
甲長113mm、体重351g、2013CB
ハコガメコーナーに行くと、真っ先に足元に近寄ってくる。
顔も甲羅も地味なのだが、まんまるの形が二重丸。
指と餌の区別がつかない亀共が多い中、きちんと手から餌を見分けて食べる。
一寸賢そうな目付き、でも、やはり亀は亀。